2012年度受賞作品

Japan Leather Award 2012 グランプリ
(プロフェッショナル エコレザー部門)
大河 なぎさ(tokyo toff)
OHKAWA, Nagisa
誕生からの成長過程を思い出の詰まった大切な靴で残してゆく... 「shoes album“0”」は、0歳用の新生児サイズです。 赤ちゃんの肌にも安心なタンニン鞣しの国産のピッグスキン(エコレザー認定皮革)を使用し、一つ一つ丁寧に手作業で仕上げ、パッケージに至るまで全て国内で製造されています。 ご出産祝いの贈り物にぴったりのオリジナルボックスにはフォトフレームが付いていますので靴を履いた写真を一緒に収めることができ、お名前・年月日・足のサイズを記入していただくと小さな足の成長の記録になります。 すぐに大きくなってしまう赤ちゃんの小さな足が、初めて履いた小さな靴。「靴のアルバム」という、新しいけどノスタルジックなスタイルで“一生物”の革靴に。
■プロフェッショナル 紳士靴部門
廣川 雅一(株式会社ヒロカワ製靴)
HIROKAWA, Masagazu
この企画は、シワのあるネック部の革や製造時に出る小さな端材を再利用する方法を考えることからスタートしましたが、最終的には、ひとつひとつ異なる革片が個性的な表情を醸し出し、それらを縫い合わせる細かいステッチも加わって、これまでにない独特のデザインの製品が完成しました。 さらに、ヒロカワ製靴が得意とするグッドイヤーウエルト製法と組合わせることで、「環境問題に配慮された素材」、「個性的で遊び心のあるデザイン」、「長く履き続けることができる構造」の3点を両立させています。
■プロフェッショナル 婦人靴部門
渡辺 繭子(宮城興業株式会社
WATANABE, Mayuko
東北の冬。雪で覆われた地面でも履けるよう、堅牢な作りの革製長靴を目指しました。 マニッシュなデザインでありながら、流麗なフォルムで女性らしさを演出。ガラスレザーとソフトレザーを使用し、雪や汚れにも強く、同時に足なじみの良さも追求。また、ブラウンの革に赤の染料を入れる事で、より深みのある色合いに仕上がりました。 履き込むほど表情を変え、どこへでも、どこまでも寄り添ってくれる革長靴です。
■プロフェッショナル メンズバッグ部門
佐藤 直人(有限会社ナオトサトウ)
SATO, Naoto
1年程開発に費やしたネオプレンレザーを使用したワンショルダーバッグです。 薄く漉いた牛革シュリンクを土台となるネオプレン素材と張り合わせています。 土台のネオプレン素材はスキューバ、サーフィン用の素材なので 従来のバッグより耐久性とクッション性があります オプレンレザーは両面表なので裏地を付ける必要がなく 土台のネオプレン素材を選択した事でネオプレン専用の縫製方法を多用し 裁断面を接着剤で張り合わせて固定し ジグザグミシン縫製しているので縫代も必要としません、 したがって裏地、縫代が無い分、従来のバッグよりも軽量で、 縫代のゴロツキもなく立体的なデザイン効果があります。
■プロフェッショナル レディースバッグ部門
中村 保義(シーソー株式会社
NAKAMURA, Yasuyoshi
革素材のいいところをダイレクトに受け取ってもらう。 仕様や飾りを極限まで減らし、素材そのままの良さを感じてもらう。「OSHUSHI」という名前が指し示すとおりのカバンです。 どのように使うかも受け取った人次第。 お醤油で食すか、塩で楽しむか、何もつけずにそのままでも。 是非ご賞味ください。
■プロフェッショナル 雑貨部門
加藤 光也(革工房アバッリ)
KATO, Mitsuya
唯一無二のデザインと構造、そして機能性、その全てを満たした新しいタイプのキーケースを作るというテーマで考案しました。 手にしっかり馴染んでいくように、革はタンニンなめしのオイルレザーで、日本の革らしい気品を感じるような凛とした革を探しました。 アクセサリーにもなるようなデザインにし、バッグの外に掛けたり、腰のベルト通しにぶら下げたりすることで、目を引くような存在感のあるキーケースに仕上げました。
■アマチュア メンズ部門
二本 真(三井造船株式会社
FUTAMOTO, Makoto
この靴は、柿渋とヒノキのなめし液ピット槽に1月漬け、再なめしすることで、いつまでも型崩れせず足と一体化するように加工しました。麗しさはモノ自体が持つことではなく、履き続けられることで自然と完成するものだと考えています。
■アマチュア レディース部門
中村 郁代(エスペランサ靴学院)
NAKAMURA, Ikuyo
今回「麗しきおくりもの」として注目したデザインは、青森に伝わるこぎん刺しという刺繍技法です。こぎん刺しは江戸時代から明治にかけて青森の女性たちによって美しい模様の数々が考案されてきました。麻の着物の目をうめて防寒するためだけでなく、身の回りを美しく着飾るこぎん刺しは、自分たちのため、また家族のためにと衣服に縫われてきました。そんな誰かのためを思って一針一針縫われたこぎん刺しを「麗しきおくりもの」として靴にこめました。
■審査員特別賞 雑貨部門
花田 春臣(株式会社リーガルコーポレーション)
HANADA, Haruomi
テイクアウトできるコーヒーなどの紙コップフォルダーです。 革という素材を楽しみながら理解して欲しくてボタン付けができる方なら誰にでも組み立てられるキットとして設計しています。 取っ手の大きさは女性用に少し小さめにできておりショートとトールサイズの2種類の大きさのカップに対応できるようアジャスターが付いています。 楽しみながら作れて使って楽しい実用品であることがコンセプトです。 糸の色やボタンを変えるなど一手間かけてオリジナルにして送っても良し、キットそのものを送って作ってもらうのも楽しいと思います。
■審査員特別賞 雑貨部門
土平 恭栄(.URUKUST)
TSUCHIHIRA, Yasue
自分でつくれる革カードケースの制作キットです。自分の手を加える事で、どんなブランドでも得られない特別感と愛着が生まれ、革に触れることでモノの見る目も変わるのではないかと思います。素材にもこだわり、作る楽しみと、その後永年使う楽しみも味わえるように経年変化を楽しめる革を使用しています。一枚のパーツから一箇所を縫うだけで出来る形で、平面から立体になる展開図の面白さも感じてもらいたいと思っています。
■審査員特別賞 エコレザー部門
大澤 美希子(ナスタチウム)
OHSAWA, Mikiko
子供の頃から好きだったチューリップを童心にかえって豚革に描きました。(チューリップ柄の豚革はオリジナルです)家族が集まるリビングや玄関で可愛らしく咲いて、みんなを笑顔にできるバブーシュがいいなと思い企画しました。履く人の体にも優しいようにと肌にふれる内側はエコレザーを使用しています。履く人を足元から優しく笑顔にするハブーシュです。
■Web投票特別賞 アマチュア メンズ部門
照下 稔(Bobby Art Leather)
TERUSHITA, Minoru
黒く染めあげた馬革を用いて オーディエンスに本気の熱いメッセージを放ち続けるひとりのロックヴォーカリストのために デザインし、オールハンドステッチでジャケットを制作しました。 シンガーのシンボルである『ひまわり』をスタッズで表現し、背中には世の中の矛盾を切り裂くような魂の唄を赤いレザーと剣のカタチで表現しました。 ステージに上がるたび、革ジャンのシボも深く刻まれて共にシンガーの歴史を刻んでくれることでしょう。
ページの先頭へ