この作品は“革の色を作る”ところから始まりました。ベースとなる姫路の白なめし革は、シンプルに塩と菜種油と水のみで鞣されているため、染液を非常によく吸収します。この特性を活かし、「オブスキュラ コーヒー ロースターズ」に提供いただいたコーヒー豆の出がらしを使って革を染めあげ、コーヒーの色をよみがえらせました。さらに、「山村製箔所」の技術を用いて革に箔押しすることで、白なめし革とコーヒーブラウンと箔が見事に調和しました。今回使用した 革が鹿革であり、本来足袋は鹿革で作られていたことから、足袋スリッパを製作しました。