バッグ部門
フューチャーデザイン
サイズ(cm):
H50 × W36 × D10
本作は、従来の表面的なアップサイクルとは一線を画す、皮革産業だからこそ提示できる真のサーキュラーエコノミーを具現化したプロダクトである。
ドラム染色等の製造工程において、絡まりを防ぐ等の為に切り落とされ価値なき「ゴミ」とされてきた原皮の廃棄端材に着目。いのちの輪郭を残すその欠片を、敷詰め縫い上げることで、「一つの大きな肌」(ひとはだ)へと再生した。
革は本来、食肉からの再生であるにも関わらず、「中心部(価値あるもの)と端(価値なきもの)」という人間の一方的な価値観により分類/廃棄されている矛盾を解決し、動物の命をいただく必然性と職人技との融合によって生まれた新しいレザーデザインの提案である。
ブランドとして大切にしている価値観・ストーリー
私堀井誠は、素材そのものに宿る“記憶”と“触感”を可視化するレザーディレクター。冷たさや拒絶の気配を持つ硬質素材とは異なり、革には人肌に近い独特な質感があり、「触れた人間を静かに受け入れてくれるやわらかな応答」があります。このあたたかな受容性こそが革の本質的な魅力であるという思いのもと、職人たちと協働しています。
単なる素材利用ではなく、「人間の都合で切り捨てられた素材のいのちをもう一度すくい上げ、別のかたちで息を吹き込む」創作行為を通して、人と素材の関係を新たな角度から問い続けて参ります。