Japan Leather Award 2017 グランプリ
(フットウェア部門 ベストデザイン賞)
田中 利明
(個人)
浮き世靴
葛飾北斎の富嶽三十六景や凱風快晴といった浮世絵をコラージュし、アッパー全体に転写印刷を施しました。印刷は全て手作業なので、醸し出す風合いや使うほどに柄が色濃く鮮明になる独特な経年変化があります。
また、雨で濡れた場合にも絵柄がハッキリと鮮明になり、浮かび上がる浮世絵を楽しめます。
【各部門・各賞】
フットウェア部門 フューチャーデザイン賞
吉田 遼平 (個人)
モヒカン刈りから着想を得て、サイドゴアブーツを作りました。パンクカルチャーを全体的なイメージとして、ブラックのシュリンクレザー、ゴム部分にサンダーモチーフ、底周りはミッドソールにボリュームを持たせたシャークソールを使用し、尖ったギミックをふんだんに散りばめ、パンキッシュに仕上げました。モヒカン部分は馬のたてがみを使用しています。
バッグ部門 フューチャーデザイン賞
三木 直人 (Naoto+m)
オープンになる二つの蓋と四角い作りで物を入れやすいが、輪郭をアーチにし、仕切りではなく下駄のような作りにすることで、軽量化と剛性を両立し、革製品は重いというイメージを払拭。表情の柔らかさも表現した。黒い鞄のコバを藍色で引き締め、ゴールドの花の金具でフォーマル過ぎない遊び心を意識した。下駄の構造で、腕に挟んでクラッチ風に持ったり、椅子の背に挟むように置くなど様々な使い方ができる。
バッグ部門 ベストデザイン賞
和田 孝幸 (ワコーバッグ株式会社)
性別に関係なくスマートに使えるアタッシュバッグです。ハンドルには握った際に手になじむよう裏側に特殊な芯材が入っていて重さの感覚を軽減するようになってます。またラウンドする滑らかな大番手金属ファスナーで開閉部が大きく、内装も収納するものの大きさにより簡単な取外し出来る仕切りをつけているので便利です。また付属のショルダーベルトも脱着式で付いておりますので手のふさがっている時には役に立ちます。
バッグ部門 ベストデザイン賞
鈴木 成之 (オーベルズ)
女性にこそ味わって頂きたい本格ダレスバックの魅力をミニショルダーで具現化しました。
箱ものバックならではのシンプルな開閉と使い心地に加え、新喜皮革コードバンの質感に相応しいクラシカルで優しいデザイン・オリジナル三つ編みのアクセントが魅力です。
ナチュラルカラー素材に拘って内装には栃木レザーワイルドを使用、経年変化を存分に楽しめます。
オンオフを問わず様々なシーンで活躍する、ひと味違ったおしゃれアイテムを目指しました。
ファッション部門 ベストデザイン賞
中村 英二 (個人)
食虫植物うつぼかずらの捕虫嚢はとても良く出来ている。継目の無いその壺は、きゅっとつぼまってつるにつながる。なんとも言えない魅力的な形。継目無しとは行かないが、きゅっとつぼまって取っ手になる、うつぼかずらのフォルムを取り入れた、ネペンテスポーチを澁鞣し革を使って作ってみました。
フリー部門 フューチャーデザイン賞
濱口 真奈 (ANAM)
孫の代まで受け継ぎたいおままごとセット。
小さな頃から本物の革に触れることで、革という素材の背景を伝えていく革育を目指します。
牛と羊のヌメ革を使用することで、硬さ、柔らかさ、質感の違いを知るきっかけになります。
子供が遊ぶことでよだれや手垢がたくさんつくでしょう。ですが、それで自分だけの色をもったおもちゃに変化していきます。
歯型がついたり、クレヨンで汚されたりしたおもちゃを大人になってから見るのは楽しいことでしょう!
おままごとで遊ぶ期間は一時ですが、使わなくなっても大切に保管したくなる、孫に受け継ぎたくなる、そんな作品を作りました。
学生部門 最優秀賞
廣瀬 友和 (東京都立城東職業能力開発センター台東分校)
日本で生まれたくらしのディティールを靴に落とし込み、革本来の魅力を失うことなく『今履ける』靴を目指しました。
伝統工芸の飾り結びである『花結び』で編み上げたソールは、肉厚のヌメ革で編むことにより、クッション性と柔軟性を付与。
アッパーは一枚革にし、外足部にはメッシュを採用することにより通気性も良く、むくんだ足も優しく包み込みます。
革靴はまだまだ進化できるという想いを込め、見た目の美しさはもちろん、機能性も兼ね備えた靴に仕上げました。
どうぞお楽しみください。
特別賞
浜崎 誠也 (ATW Japan)
和と洋の調和をコンセプトに日々制作活動を行っております。
本作は、”絶対乗ってはいけないスケボー”をコンセプトに制作致しました!
裏表全面にカービングと透かし彫り、インレイされた西陣織の美しさを見て頂ければと思います。乗ってはいけないスケボーですが、ウィール(タイヤ)の部分は積革で作成し実動するように実際にベアリングを入れております。是非お手に取り御覧下さい。乗ってはだめですよ!
【各部門・2位】
フットウェア部門 フューチャーデザイン賞 2位
内山 友徳 (MADOROMI)
フットウェア部門 ベストデザイン賞 2位
山岸 由圭子
(大塚製靴株式会社)
バッグ部門 フューチャーデザイン賞 2位
長谷川 佳苗 (個人)
バッグ部門 ベストデザイン賞 2位
森谷 敦子 (個人)
ファッション部門 ベストデザイン賞 2位
橋本 恵 (株式会社 吉田)
フリー部門 フューチャーデザイン賞 2位
春日 徳子 (有限会社 アテリエオーパ)
学生部門 2位
武智 鶴久実
(専門学校 ヒコ・みづのジュエリーカレッジ)