食肉産業の余り物である皮が革として利用されていますが、魚の皮が利用される例はあまりありません。
業務スーパーの鮮魚コーナーに通いながら一番手に入るのがカンパチ皮です。養殖物なので安定供給され、身は刺身、頭や骨はアラとして売場に並びますが、刺身を引いた後の皮は鱗付のまま捨てられる生ゴミです。
爬虫類革のような野性味のある質感が魅力的なだけでなく、魚革の強みは薄さ故にタンニン鞣しでも短期間で革になるため量産に適しており、一般的な革や合皮に比べて桁違いに軽量な製品になります。
このベルトの制作には約2尾分を使用しました。
シンプルなベルトで魚革製品の魅力を発信してみたいと思います。