応募作品

北嶋 浩治

北嶋製靴工業所

部門
フットウェア
カテゴリー
フューチャーデザイン
作品名
吉野チャッカ レディース
キャプション
新しい奈良の革靴、KOTOKA
水濡れに強いたつの蝋引きレザー
靴のサイズ(cm)
24

作品コンセプト

もし日本が西洋の靴を見る事なく革靴をつくっていたら、どんなものになっただろうか?奈良の7社の革靴メーカーが共同開発したKOTOKAは、こんな考えから、日本の感性に従ったつくりの革靴となりました。日本料理の様にいたずらに手を加えずに素材を生かし、日本建築の様に簡素さの中の美を表現する。茶の湯の器の様にひとつひとつの個性を愛でて、古寺の柱の様に年月と共に深まる表情を楽しむ。縫い合わせの少ないシンプルなデザインを、自然な肌目の厚手の革を裏無しで靴にする。私達が伝統的に受け継いできた美意識に沿うものと考えます。この「吉野チャッカ」は奈良、吉野の山道を散策するイメージでデザインしたモデルです。

日本の皮革素材を活用した新しい価値の創造、テーマ性、時代性について

目に見えるものだけがデザインではなく、素材、姿形、製法、そこに込められた意味も含めて、KOTOKAは表現しています。素材を活かし、簡素さの中に美しさを求めるという日本人が伝統的に受け継いできた感性に従い作り上げました。消耗品として靴が使い捨てされる現代、長年愛用することを前提に、シワやムラによる表情が増し完成する革靴。裏革のない1枚革が足を優しく包み込むシンプルな靴が日本の古都奈良で完成しました。

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