ベルクロの靴は「内側から引っ張り外側で留める」形。「逆ではダメなのか?」
という発想で、神戸長田の職人に相談。昨今の長田では個人の要望にも協力的に応えるメーカーが増えている。
履き口が大きく広がり、着物を羽織るように履く。ヒモでの調節可能のため、甲の高さなどに対応できる機能を備える。
<外から内で留める>靴は世界的になく、海外からも初めて見たとの声をいただいている。
着物を着るような日本的デザインに鹿革(表裏)と、墨田区の長坂染革様と作製したhellbent_lab.氏のオリジナル柄革を組み合わせる。
デザイン、素材、作製に至るオールジャパンの技術結集。世界を舞台に様々な‘行き場’に届けたい。
近年、獣害被害に伴い「行き場」を失っている鹿革。この鹿革がそのポテンシャルを発揮するには。。
野生に生きる鹿の皮の表面はキズが多く、ワイルドな雰囲気。しかしその裏面は品良く起毛していることをどのくらい知られているだろうか。キズのある顔と品の良い顔を靴の各パーツにおいて、左右互い違いに配してみる。唯一無二のデザインは、無駄なく’1枚の革’の魅力を引き出し、捨てられていた鹿革の「行き場」を発見した。