ゾワッとする気持ち悪さがありながらも見入ってしまう魅力がある靴を目指しました。
モチーフとした蛾の翅模様はインパクトがあり嫌悪感を覚えますが、よく観察すると繊細で美しいとさえ感じます。この模様は自然界で生き残るための進化の賜物で、多種多様です。
気持ち悪さの中に生物としての力強さや美しさを感じ取って頂けると嬉しいです。
図柄は電熱ペンを使用し、点描法にて作製しました。点を一つ一つ手で打ち、革を焦がして濃淡を表現しています。
革は主にベロアを使用しています。柔らかく履きやすい、且つ図柄が活きるようにしました。
底の側面を不規則に削り粗めな表面に仕上げてアッパーの繊細さを強調しています。