WEAR & GOODS
コバ(木端)を主役に起用した総木端作品。ペン・眼鏡ケースとして使う事を想定しデザインしました。1~3mm幅でレース状に細切りにした床革を一本一本接着剤で貼り合わせ積層し、コバ表面の形を整えて磨き木目の質感を表現、乱れ編みで仕上げています。革の特性を生かし山葡萄などの樹皮では不可能な断端処理を行い、シンプルで一体感のあるフォルムにまとめました。力強さを感じる外観と優しい手触りが実現できたと思います。
一部産業廃棄処理される床革ですが、積層接着と編み込みで弱点を補い作品に生かしました。荒れた床革の方が再現性が高く、破棄を減らす一法になれば。【自然を意識するデザインと革の融合】がコンセプト。全面コバの外観が木や樹皮を想起し‥革×乱れ編み×シンプルなフォルムは掌に穏やかな感触を与え‥蓋の中の大賀蓮の種がコロコロと優しく響き‥それらが合し、概ね描いた通りの【自然を身近に感じる】作品になったと思います。