FOOTWEAR
近年、廃棄物を減らし、無駄なく使いきるという考え方が、様々な業界で支持を得ています。革製品の業界も同様ですが、有機的な形状の型から切り出す革靴生産において革の廃材は多く排出します。
そこで、本来なら産業廃棄物として捨てられてしまう革に着目し、裁断する工程を最小限に抑えて、靴に貼り合わせることで、革素材を最大限使い切り、唯一無二の形状を持つ靴を作成しました。
革靴生産で排出される革を利用していることで、環境に配慮していることはもちろん、廃材の形状の違いを「個性」と捉え、それを張り合わせることで、大量生産品とは違う一品物として付加価値を与えました。
今回提出させてもらったものは一足ですが、作成するたびに革の素材やそのレイアウトが違うものが出来上がるので、使う人が持つ愛着も特別なものになるのではないかと考えています。