井澤 知也
個人
サイズ(cm):
H17 × W23.5 × D10.5
私の故郷・愛知県には、100年以上世界を魅了する洋食器産業があります。その歩みの中、明治末期にわずか数年だけ生産された“幻の陶器”「コラレン」が存在します。マットな絵付けの上に極小のガラスビーズを焼き付ける独自技法は、今なお詳細が不明で美しさと謎に包まれています。本作はその技法を革の上で再構築した試みです。熱加工で微細なくぼみを施した革に、素材を透過する透明なラインストーンを埋め込むことで、革の色や質感と共鳴し、優雅な輝きを生み出します。反射材で光を完全に跳ね返し、ストーン自体を主張する従来のラインストーン装飾とは異なり、あくまで革そのものを引き立てる“素材の為の装身具”として仕立てています。
ブランドとして大切にしている価値観・ストーリー
着物の生地や日本の繊細な美を取り込んだレザーバッグ・小物を制作しています。日本の伝統を大切にしながらも、現代の価値観やライフスタイルに調和する商品を生み出すことで、受け継がれてきた文化を世界へ広め、未来へと繋ぐことを目指しています。また、素材一つひとつの背景に敬意を払い、命あるものを無駄にせず、美しい姿へと昇華させるモノづくりを大切にしています。日々技術を磨き、その価値をより高く昇華できるよう努めています。