平野 夏帆
文化服装学院
サイズ(cm):
H60 × W52 × D28
レザーカービングのタッチの力強さや曲線の上品さ、草花のモチーフ、アンティークな雰囲気に興味を持ち調べていくうちに、この技法を用いたファッションアイテムとしてキーケースや財布は多く見られるが、ウェアとしての作例が少ないことに気づいた。カービングが映えるウェアのデザインを試行錯誤し、柔らかく丸みのあるシルエットのジャケットに平面パーツを配置してカービングを施した。人間が古代から石や地面などにも施してきた「彫る」行為は、世代を繋いで景色や思いや歴史を伝えることのできる行為であり、そこにロマンを感じながらカービングの新たな表現方法を追求した。今後はカービング技術に一層磨きをかけていきたい。