たとえ残ったハギレであっても、同じ手間と時間をかけて丁寧になめされた革である以上、簡単に捨てるわけにはいきません。通常のパッチワークとは違うやり方でそのような革をもっと生かせないかと考えたのが「刃型で抜いて組み合わせる」という方法です。組み合わせたときにデザインとして美しく、しっかりとつながるこの形状にたどりつきました。捨てられてしまうような革でも、色・質感の組み合わせによって主役級の「素材」として生かすことができるので、革の無限の可能性が広がります。