革は部位によってそれぞれ違った特性を持っています。1頭もしくは半裁で鞣しや仕上げをすると、どうしても扱いにくかったり見た目が悪かったりする部位が出来てしまいます。
そこで、1頭の革を「ショルダー」「ベンズ」「ベリー」の3種類に切り分けてから、それぞれ違った特性を活かした仕上げにし、その3種類の仕上げの特性を活かしたバックパックを制作しました。
・ショルダーはシュリンクに仕上げ、ワイルドなシボを前面に配置し印象的に
・ベンズはヌメ調スムースに仕上げ、強度と硬さが必要なパーツに使用
・ベリーはヌバックに仕上げ、柔らかさやしなやかさが必要なパーツに使用
まさに「適革適所」なバックパックです。
革はサステナブルと言われますが、商品になって初めてサステナブルなのであって、素材のままではそうとは言えません。また、革の特性を無視して作られた商品も長持ちせずサステナブルとは言えないと思います。
革の特性を理解したモノづくり。その中で生じた疑問をタンナーさんの協力によって解決する。そして新しい素材で新しいモノづくり。こうすることで、よりサステナブルな革製品が生まれると思います。