WINNER

2020年 受賞作品

WINNER

[ 2020年 受賞作品 ]

Japan Leather Award 2020 グランプリ

Japan Leather Award 2020 グランプリ
(ウェア&グッズ部門 ベストプロダクト賞)

小林 仁太
(CONCUSSION)

Japan Leather Award 2020 グランプリ ウェア&グッズ部門 ベストプロダクト賞 小林 仁太(CONCUSSION)

“Techno Leather Craft Project”は、3D CADと3Dプリンタを活用した、オリジナルのレザー加工技法です。コンピューター上で設計した型を3Dプリンタで出力し、ナチュラルレザーにプレスして立体的な形状を成形しています。
この技法を活用しコインケースを作成しました。見た目の面白さだけでなく、皿型形状でコインの出し入れが容易となっている等、機能面も熟慮した造形となっています。

<審査員長 総評>
3D CADなどのデジタル技術を活用したものは年々増えているが、最終製品として高いレベルにあるものがこれまで見られなかった。この作品は一歩抜け出た感じがあり審査会で認められた。軽さ、質感、ボリューム感、凹凸感、全てでとても気持ち良い持ち心地にデザインされていて、新しいジャパンメイドのプロダクトと言っても過言でない逸品である。

各部門・各賞

フットウェア部門 ベストプロダクト賞 宮内 崇(株式会社スピングルカンパニー)

フットウェア部門 ベストプロダクト賞
宮内 崇
(株式会社スピングルカンパニー)

今回のコンセプトは「瀬戸内としてのサステナブル」というテーマで取り組みました。アッパーで使用している革は、瀬戸内のイノシシです。
獣害として殺処分されたイノシシを新たなプロダクトとして蘇らせたい、という思いで靴にしました。元々の傷を敢えて目立つ部分に入れ、生きていた証を表現してます。ソールは国内ベンズをカップソール状に成型し、包み込む足入れを追求。天然ゴムソールは修理を加味し、セパレートにしました。

<審査員長 総評>
日本の革製品にイタリア製品に比べ知名度がないのは、材料を輸入に頼っている業界の体質にあると思います。特に若者はそのあたりの地産地消に敏感です。このRE:SETOは獣害として各地で社会問題になっているイノシシ革を使った開発に、審査員一同感銘を受けました。イノシシ革の特性なのか、柔らかさの中に力強さがある質感も、靴のデザインにマッチし、セパレートソールの気配りも評価されました。

フットウェア部門 フューチャーデザイン賞 細川 悠眞(株式会社 村瀬鞄行)

フットウェア部門 フューチャーデザイン賞
細川 悠眞
(個人)

人は一生のうちに何足の靴を履き潰すのでしょうか。靴が履けなくなる原因の一つとして、ソールの消耗があげられます。この靴はソールを自分で取り替える事で、永続的に履く事ができる靴です。簡単にソールを交換できるシステム、化学繊維は使わず全て革を使う事で加水分解を防ぎより長く履く事ができます。
今まで履いていた靴も10年20年だけでなく、100年履いてもらいたいという想いから制作しました。

<審査員長 総評>
100年はける靴に挑み、その最大のポイントとして簡単にソールを取り替えるというアイデアを盛り込んだコンセプトが秀逸。ソールの構造も大変独創的で目が止まりました。まだ細部において未完成な点は否めないが、新しい価値を提示したことは、この賞に相応しいと評価されました。実現に向けたハードルは高く、難しい面は多々あると思われますが、今後の進化に期待が膨らみます。

バッグ部門 ベストプロダクト賞 松村 美咲(有限会社清川商店)

バッグ部門 ベストプロダクト賞
松村 美咲
(有限会社清川商店)

『手仕事を感じるバッグ』 革や金具に至るまで高い技術によるJAPAN MADEに拘りました。
革の染めは一枚一枚、手塗りで染めています。美しい革の風合いを活かすため、ボディは継ぎ目を無くし立体感の出るデザインに。特徴的な口金は数少ない国内の職人による弊社オリジナルで、仕上げの磨きはアクセサリー職人によるもの。
ミニマムなデザインで誤魔化しの効かない、クラフト感とは一線を画すハンドバッグに仕上げました。

<審査員長 総評>
日本的な造形美は、どこから生まれたのか。相当綿密な計画、高い質の材料選び、上品なデザイン感性があってのことだろうと想像した。一見地味に見えるデザインの背後に作者の相当な拘りが感じられ、審査員の評価につながった。個人的には特にクラフト感に逃げず、モダンデザインを遂行した志に感服した。

バッグ部門 フューチャーデザイン賞 鈴木 磨(株式会社由利)

バッグ部門 フューチャーデザイン賞
鈴木 磨
(株式会社由利)

内装と外装、表裏一体だった彼等はお互いの機能に憧れを抱き始める。デザインの対象とならず形式的なものである内装は、人に持たれる事を夢見る。
内向的であった外装は取手を移動させ鞄の変形を軽減させる機能に回り、差込錠は好奇心旺盛な内装の持手をサポートする形となった。
抑圧された感情が身体を通し表現された時、それは新しい形態となり解放される。

<審査員長 総評>
内装と外装の作者の物語はとても面白く、またそれが実際に機能的問題を解決し、魅力あるモノとして実現されている点が受賞の理由である。上部のヌバック革と下部のスムーズ革との質、フォルムの各対比が実に豊かで新しいデザインを生み出している。

フリー部門 ベストプロダクト サクライ ミサ(個人)

フリー部門 ベストプロダクト
サクライ ミサ
(個人)

カップルで仲良くクッションとして使ったり、ケンカした時には投げつけあったり、時には帽子として使います。

<審査員長 総評>
革製品は、使う際にそれなりの気配りがいるものが多いが、この作品はむしろ反対で、自由におおらかに使うプロダクトに仕上がっており、革製品の魅力が伝わるデザインになっている。こうしたワイルドな革製品は、新しい社会にはピッタリで、今後大いに成長の可能性を感じる領域と言えるのではないだろうか。

フリー フューチャーデザイン賞 中山 智介(銀職庵水主)

フリー フューチャーデザイン賞
中山 智介
(銀職庵水主)

このコロナ禍を乗り越え、いつかまた桜の下でお花見を。
希望という光を灯すランタンのような形のお弁当箱が誕生しました。
丸洗い可能で、木材のように割れず、陶磁器よりも軽く、天然素材のみで構成することで『土に還る』事ができ、プラのように環境へ負荷をかけないものに仕上げました。(本体は100%天然由来素材、ハンガーには一部金具使用)
レザーは食器にもなれる。
新たな革の可能性が実現致しました。

<審査員長 総評>
革製品は、柔らかな木材と呼べるような特性があることを、再認識させてくれる魅力を持っている。漆器などのお重に比べ扱いも楽で、日常使いしたくなるカジュアルな風情がいい。食品を入れるためにはかなり厳しい検査が必要なので、そのあたりは注意していただきたい。お重底部の接着にひと工夫あればさらに良いものになったのではないでしょうか。

学生部門 最優秀賞 福島 拓真(武蔵野美術大学)

学生部門 最優秀賞
福島 拓真
(武蔵野美術大学)

「廃棄される革で作った椅子」 革の厚みを揃える工程、ベタ漉きで必然的に生じる廃棄物「床革」。
本革に比べて価値の低い床革を革製品としてではなく新素材としてデザインし直すことで全く新しい価値を目指した。本革に比べて強度が低いため、床革を濃密度で巻き上げることで革単体で木の強度と革の表情を持つ素材をデザインした。
革を濃密度で巻き上げる構造体によって木目のような表情が生まれた。

<審査員長 総評>
「本革に比べて価値の低い床革を革製品としてではなく新素材としてデザインし直すことで全く新しい価値を目指した」とする作者のコンセプトは、社会性、経済性の観点からも評価された。また作者の言うとおり、棒状に巻き上げられた革の断面の木目模様は魅力的である。座ることが叶わぬ未完成モデルであったのは残念だが、この新材料を生かした椅子という、目標は大変魅力的で、未来志向の学生賞にふさわしい作品と言えるだろう。

審査員賞

<長濱 雅彦選> 益子 実佳(宮城興業株式会社)

<長濱 雅彦選>
益子 実佳 (宮城興業株式会社)

<選者コメント>
地産地消という言葉は耳慣れたが、こと革製品においては例えばイタリアは良いという古いイメージだけが残り、日本の皮革という存在を消費者は知らない。
この靴のタイトル「ローカルシューズ」はそういう意味では大変チャレンジングな企画であり、加えてつくりも秀逸である。日本の皮革産業にとって、製品づくり以上に皮革=日本という素材への取り組みが重要である。日本の技術力、デザイン力はその上にあって初めて消費者に認められ、開花するのではないかと思う。

<天津 憂選選> 石村 誠(ROHMAN)

<天津 憂選>
石村 誠 (ROHMAN)

<選者コメント>
外見のデザイン性はもちろん、開いたときのデザインがすばらしい。
色のコントラスト、つなぎ目の編み込みがデザインアクセントになり、持っているだけで楽しくなるデザイン!
その日の気分でどう使うかで、表情が変わる、楽しめるデザイン!

<有働 幸司選> 冨田 貴昭(個人)

<有働 幸司選>
冨田 貴昭 (個人)

<選者コメント>
個人的にビルケンシュトックの”チューリッヒ”モデルが大好きです。
その”チューリッヒ”をデザインベースにしてますが、素材はコードバンでより高級感があり、ハンドソーンウェルテッド製法でより強度があり修理可能なため、サスティナブルのシューズです。ソールもトリプルソールをすべてレザーを使用し贅沢な仕上がり。
サンダルは消耗品のイメージだが、このサンダルは育てていきたい1足になりそうです。

<坪井 浩尚選> 三木 直人(Naoto+m)

<坪井 浩尚選>
三木 直人 (Naoto+m)

<選者コメント>
内と外の領域を自由に横断し、抜けの空間がとても面白い。
作りも丁寧で好感が持てる。

<中山 路子選> 菅野 龍雄(個人)

<中山 路子選>
菅野 龍雄 (個人)

<選者コメント>
革の表情を使い、ここまで細かく表現されていることに驚きました。
革への愛情を深く感じます。
今後も様々な物や生物や植物に落とし込みされていく事を楽しみにしております。

<廣田 尚子選> 矢内 徹(株式会社吉田)

<廣田 尚子選>
矢内 徹 (株式会社吉田)

<選者コメント>
時代の変化によって今求められている「機能」・「使い心地」・「素材」・「形状」など、デザイナーが考えるべき要素の全てにおいて丁寧に向き合い考えぬいたことが伺える作品です。
細部まで美しい作り手の技術を感じます。

<若杉 浩一選> 佐藤 真世(個人)

<若杉 浩一選>
佐藤 真世 (個人)

<選者コメント>
お酒を贈るその風景だけを切り取る、日本人の美意識。風呂敷のようにもあり、ちょうちんのようでもあり、モノのあり方から人の気持ちや配慮等にもおよんだデザインがすばらしい。
バッグという洋風のジャンルに対して日本の袋の提案をしているところも大いに評価できる。モノとしての造形や品質を追求する現代の中で情景や美意識によりそった提案がいいと思います。
ますますのものづくりに期待します。

一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)

Copyright © JLIA. All Rights Reserved.