82歳の母からこれと同じようなバッグを作ってほしいと言われ、出てきたのが20年程前に私が作った物だった。ボロボロだった。この仕事を始めたばかりの頃に作った懐かしいものだが、技術的にはちょっと恥ずかしい。だがそのバッグを大事に使ってくれていたと思うと、母のやさしさ、温かさが身に染みる。単純に大きさが気に入っていただけかもしれないが。
毎日持ち歩くバッグを“私の母”のために新調する。普通の小ぶりのトートバッグだが、いまだにテニスをしている母は持ち手は太めの方がいいらしい。荷物を取り出しやすいように浅めで口まわりは何もなし。マチは広め。
そんなバッグがほしいという母に作った“おつかいバッグ”です。